うたたねシアター
「鴨川ホルモー」(2009/03/20 テーマ:COFFEE)
万城目学の青春ファンタジー小説「鴨川ホルモー」が映画になりました。気分転換するのにぴったりな1本です。普段は私は見た後に自分会議にかけるべき宿題が残るような、そういう映画を選んで見がちなんです。だからこの「ホッとひといき」ってテーマで選べるかなぁと困ったんですが、コレがありましたね〜。なーんにも考えなくて大丈夫です!とにかくクスクス笑えます!舞台は京都大学。主人公の2浪して京大に入学した阿部は、新歓コンパで一目惚れした女子と仲良くなるために「京大青龍会」というサークルに入部。このサークルはホルモーを行うサークルだった!・・・ホルモーっていうのは、オニをオニ語で操って戦う競技。ちなみにオニは隊長30センチ/体重1キロで、ホルモーを戦う人にしか見えません。ダメージを受けると顔の真ん中が凹むけど、レーズンをあげると回復します。なんのことか分かんないですよね?大丈夫、みたら分かります。山田孝之、栗山千明、濱田岳、斉藤祥太・斉藤慶太、荒川良々...という出演陣が、ばかばかしい演技(めちゃ褒めてます!)で大ハッスルですよ。で、ばかばかしいCG(めちゃ褒めてます!)も加わって、全部が全部、過剰なまでにデフォルメされてるのに、ちゃっちくない、なんだか子供っぽくない、この微妙なバランス!非現実的で「?」な出来事の中に、歴史的事実がふんわり挿入されて、にんまり笑って気持ちよく納得させられちゃうところが、私の万城目さんのすきなところなんです。そういう歴史的な因果関係とかの、おりこうさん部分は小説よりなかったけど、この「明らかに作り物なのに違和感のない感じ」っていうのは、ある種、小説を読みおわったあとの気持ちに似てる。ってことは、この映画化、大成功ってことですよね。ただ残念なのは、私のイメージではもうちょっとオニが愛らしい予定だったんですよね...。飼ってもいいかなくらいの。けど、おもしろかったなぁ。いやーおもしろかった。