うたたねシアター

「ノン子36歳(家事手伝い)」(2009/02/20 テーマ:KEY)

「ノン子36歳(家事手伝い)」という映画をみました。ついに!熊切和嘉監督作品にSAKEROCK・大人計画の星野源くんがバーンと出てるんですよ!音楽担当はもちろん赤犬。もはや監督のお気に入りなのではと思われる坂井真紀さんが主役。熊切監督の映画ってドロドロしてたり乱暴だったりする、ちょっと独特のマニアックな雰囲気がありますよね?だから初めて熊切作品に登場した時は、チャレンジャーだなぁと驚きましたが、その昔カーテン相手に「絶対きれいになってやる」ってシャドーボクシングしていた女子とはもう思えません。ま、でも「絶対きれいになってやる」とか言ってた女子があれこれ経験して、結婚→離婚→実家出戻り→家事手伝い・・・。そんな映画ですね。
坂井真紀さん演じるノン子は離婚後田舎の実家に戻り、なんとなく暮らしています。良い事どころか、悪いことも起きない、ツッカケ履いてママチャリにまたがる退屈な毎日。きつくあたる父親と腫れ物にさわるような母親。あーめんどくさい。そこに星野くん演じる「なんかでっかいことやってやろう」なんて思える年頃の若者が現れます。さらに元ダンナもやってきて、久々に動き出すノン子の心。今さらそんな大きな変化を起こす事なんて出来ないっていうか、そもそもチャンスなんて30半ばの自分のもとにはやってくるはずがない。どうせバカをみる。だけど。だけど!だけど?うわー、コマキ31歳(浮遊業)、この状況すんごい分かる!抜け出す鍵がどっかに落ちてたらいいのにって思ってるけど、たぶん見つけても拾えないんだろうな。拾えないっていうか、拾わない。自分で足かせをつけてるんです。知ってます。あーあ。だけどなんとなく髪の毛切ってみようかなぁ、そんな気持ちになりました。今までの熊切作品を知っている人にとっては、新しい手触りだけど、ある種やっぱり青春映画なんです。この作品、もしかしたら熊切監督にとってもKEYになるのでは?