ぶつぶつ日記

こまきっぷ:初めてのタイ・バンコク5


旧市街地へ





海外旅行で楽しいのは、ぶらぶら歩くこと。暑さがまだマシな午前中に、旧市街地でお参りと散策をすることにしました。旧市街地へは川を船で行くのも楽しそうだったけど、今回はMRTで。最近路線が伸びたのかもしれない。とても便利でした。どなたかに今後参考にしてもらえるかもなので行程メモ。
▷MRTサナームチャイ駅(1番出口)下車
→ワットポー
→ゴーパニットで遅めの朝ごはんにカオニャオマムアン
→ワットスタット・サオシンチャーを横目に
→ワットサケット
→お昼過ぎにはマムアンカフェ





ワットポー





サナームチャイ駅で降りて、地上に出た途端、とっても気持ちがいい!清々しい!これが旧市街地かと。高い建物がなくて、青い空が広く、道路も広いのに交通量は少なくて、ワットポーに着くまで大袈裟じゃなく5人くらいしか会わなかった。鳥の声が聞こえ、白い塀と、大きな木の緑。目に入る全てが色鮮やかだった。寺院の色鮮やかなタイルが塀の向こうにチラチラ見えて、空の青とのコントラストがすごい。でも、当たり前のように存在していて、なんだかとんでもないところに来てしまったような感覚がした。私には厳かな感じではなく、とても身近に感じる、そんな不思議な感覚だった。そしてワットポーの敷地内は、とにかくタイルの数が多すぎて、何がなんやら。









よく見ると膨大な数の小さなタイルたち




そして思いがけないことが起きた。下調べをほとんどせずに行ったら、まさかのワットポーの敷地内で迷子に・・・。誰にも分かってもらえないんだけど、思っていた以上に広いのと、同じような塔がいっぱいあって方向を失うし、塔に囲まれると誰かに見られているような感じがして少し怖かった。星屑の数ほどのタイルの塊に、私の脳がバグったのかもと思う。そうして彷徨っていると勉強してる子供たちに出会った。小学校があるのね。知らなかった。













元気
















本当に涅槃像に辿り着けない。諦めて出ようかといっても、もはや出入り口も分からないし、完全に迷子で、途方に暮れかけた時、ようやく出会えた。それは、すごくすごく眩くて優しい存在感でした。反射する光、というよりブッダの中から発する光みたいに感じた。空気がとても柔らかくてフワフワした。抱きつきたかった。

















108個の壺に小銭を入れると煩悩が消えるとか。配分間違って、途中でなくなりました。




ワットスタット





ワットポーからは、歩いて15分ほど。ゴーパニットで、念願のカオニャオマムアン休憩を挟みつつ、まだまだ歩く歩く。(ゴーパニットのことは次の投稿で♡)ワットスタットは、ゴーパニットから徒歩5分ほどで突然現れた。にょきーっと背高のっぽの鳥居のような形のサオシンチャーが、突然すぎて、びっくりした。道路の真ん中、広い道路の真ん中にあるのよ。歩いてる人なんていなくて、行っていいのか不安になりつつも、一応足元まで行って見上げてみる。あんな高いところからぶら下がったブランコに乗って揺らされるなんて、、、儀式らしいけど怖すぎる。司祭さま偉い。死亡事故が多くて今はやってないんだって。賛成。時間の関係もあり、今回はワットスタットの中には入らず、サオシンチャーだけ見学して、次の目的地へ。









ワットサケット





ここからワットサケットまでが、徒歩10分ってGoogleMapでは出るのだけど、街が面白くって、もっと長く感じました。途中、細い水路があったり、ゴミが重くて動けなさそうなゴミ収集車に出会ったり、暇そうなトゥクトゥクが眠そうに溜まってたり、多分ファンダムが出したタレントさんの色褪せた応援広告とか、ありえないくらい歩道が細くなったり。仏具街なので店先に仏像や鐘や団扇?が並んでいたり、前を通るだけでワクワクする。









そうこうするうちに、ワットサケットはこちらという標識が出てきたんだけど、どう考えても猫の道のような細い通路。家と家の間。公式なルートですよ、というような文言が書いてるけど、写真撮るのも憚られるような道。薄暗い先は行き止まりにも見える。恐る恐る進んでみると、案の定、これ町工場の中やん!薄暗く広い土間の上で、何やら金物を加工している様子。もしくは道具を手入れしているのか。分からないけど、なんせ町工場やん。中やん。もしくは外だけど中なの?区別がないの?怖い怖い怖い。お母さんと目が合ってしまった。サ、サワディカー、、、返事はないけど、止められる感じでもない。なので、そのまま進んでみたら突き当たりを右に折れて通路が続く。その次は左。すると突然、嘘みたいなワットサケットの前に出た。え?なにこのワープ感。ワットサケットの入り口が、まるで動物園か植物園か何かの入り口なのかなと思うような、和やかな佇まいなもんだから。さっきまでの日陰感とのコントラストよ。ワープとしか言いようがない。





さて、ワットサケットは小高い丘の上にある。ぐるりと螺旋状の344段の階段を登っていきます。緑が多く涼しかったし、思っていたほど辛い階段ではない。まるで空に続いているみたい。気持ちがいい。

















頂上のお堂の中に爽やかに風が吹いていて、涼やかに風鈴が鳴る。涼しい。見よう見まねでお参りをして、おみくじを引いてみた。タイのおみくじは「大丈夫大丈夫、マンペイライだよ〜」って感じで優しい言葉が書いてるだけだよ、なんて聞いていたので、気軽に引いてみたら。(タイ語、英語、中国語で書いてあります)
「これから大変な問題が起きるでしょう。誰かがあなたを裏切るでしょう。」
え?裏切り?
「その度に、周りの人があなたを助けようとしてくれるでしょう」
よかった。。。。
「ですが全てはあなたの決断次第です」
えー?以上ですか?マンペイライは?え?これ、結局自分で頑張れってことですよね。えーん。知ってる。そうやって生きてきたよ。頑張るよ。前途多難。
あまりにアレなので、間違ってるかなって翻訳アプリも起動してしまった。笑。









さらに屋上に上がると仏塔があった。街を360度見渡すことができる。優しい風に鈴が鳴って、嫌なものを飛ばしてくれる感じがする。暗い気持ちの時は、ここに来るときっと心が軽くなるんじゃないかな。さっきのおみくじの軽いショックも忘れちゃいそう、いや自戒の意味で忘れちゃならん。





清々しいけど、めちゃくちゃ喉が乾いていることに気がついて、もう一度お堂に戻って、売店でマナオソーダ(ライムソーダ)を買った。滅多に炭酸ジュースなんて飲まないんだけど、これが!これが、もう本当においしくって。ベンチに座って空を見ながら、ぼんやり。CAT EXPOで飲んだ甘いタイティも、暑い午前に散々歩き回ったあとのお寺で飲むソーダも、なんて美味しいの。周りも気付けばみんなソーダを飲んでいて、そうだよね〜って思った。風鈴は軽やかに可愛く鳴り続けてる。そうだ、マムアンカフェで待ち合わせだ。お腹も空いてきた気がするし、カフェで何か食べよ。(で、先のマムアンちゃんのベビーカステラになるわけです。美味しかった。朝ごはんはカオニャオマムアン、お昼にベビーカステラって、女子高生か!)





ワットサケットの心地よさ→ Instagram









どこにでも宿る





タイの人は、あちこちに宿っているものに、お祈りをしているようだった。大きな木の下に、赤いお水や食べ物が置いてあった。あとは、いろんなところに祠があって、手を合わせている人をよく見かけた。自分の商売に関係ある神様を祀っているのか、それともその土地の氏神様なのか、よく分からない。祠の大きさは大小様々だけど、どこもちゃんとお世話されているように見えた。そうだよなぁ、きっと信じるものは、どこにでも宿るんだよな。要は気持ちだよなぁ。なんでもお守りになる。映画「窓辺にて」に出てきた、すべすべの石を思い出した。





















タンブン





そう、タイといえばタンブン。タイカルチャーにハマってから、日本でも以前よりも積極的に、献血に行ったり、募金をしたりしてる。多分そういう人、多い。タンブンチャンス、それは突然きた。あるショッピングセンターで、しっかりしたブースを出して、募金を募っている人たちがいた。ちゃんと許可を取らないと出来ない場所だろうし、詐欺ではなさそう。ちゃんとした団体ぽい。「Bandekbunthong foundation」とか「smile for school」って書いてる。活動紹介には子供たちの写真。

突然だけど、私には父がいない。母が1人で育ててくれた。そういうこともあって、シングルマザーをサポートするNPOに定期的に募金している。自分には子供がいない分、無理のない範囲で誰かの子供をサポートしたいと思っている。そんなわけで、迷いなく募金した。

あとでちゃんと調べてみたら、建設現場で暮らしている子供達のサポートをしているそうだけど「建設現場で暮らしている子供達」という言葉があまり聞き慣れない。Bandekbunthong foundationのウェブサイトによると、タイでは、約350万人の出稼ぎ労働者が、多くの場合、子どもを連れて国境を越えて働きにきている。そのため約6万人の移民の子供たちが、タイ全土の建設現場のキャンプに住んで、劣悪な生活環境や、医療やその他の公共サービスへのアクセスの困難などに直面している。そういう子供達に、生きる上での全ての必要なこと〜歯磨きの必要性や語学の教育なども〜を提供して育てようとしている。社会から疎外された女性をエンパワーメントする、仕事訓練なども含まれている。

恥ずかしながら具体的に想像したことがなかった。移民の子供たちのこと。すごく勉強になった。調べるきっかけになったし、募金してよかった。タンブンしたつもりが、タンブン返されたような気分。返礼品のノート、大切にする。