うたたねシアター
「エターナル・サンシャイン」(2005/04/20 テーマ:SEXY)
ジム・キャリーってセクシーですね。「エターナル・サンシャイン」を見て初めて思いました。突然ジム・キャリーが恋人にふられるんです。しかも彼女は、業者に頼んで自分の中の彼の記憶を消去してしまったのです。ショックを受けた彼も、自分の中の彼女の記憶を消す事を依頼するのですが、その作業中に、記憶の中の自分が「この思い出だけはどうか消さないでくれ」と願い、業者に捕まらないように記憶から記憶へと逃げ回るんです!なんてロマンチック!はっきりいって有り得ない奇天烈なストーリーだけど、そんなの気にならないほど、むしろ泣けるほど、とにかく切なくロマンチックな映画でした。さすがミシェル・ゴンドリー監督!映像もおもしろいし、「ああそういうことか」が、とても分かりやすい。
でね、思い出っていうものが、どんなに人をしばっているのかということを考えたわけですよ。やっぱり思い出のなかの出来事や恋人は、回想するたびにどんどん美化されていくでしょう?そうしたら忘れたいって思っても忘れられなくなるし、たとえ忘れたようであっても、実はすぐに思い出せるところに保存されてしまっていて、その感覚っていうのは克明に思い出せたりするんですよね。だから、きっと思い出を業者に頼んで消去してもらったって無駄なんですよ。出会うべきものは出会い、始まるべきものは始まり、響かないものは響かないわけです。あぁ狂おしい!
ジム・キャリーの他にも、ケイト・ウィンスレットやイライジャ・ウッドなど、個性的かつ魅力的な人達が出演しているのもみどころ。大人のためのおとぎ話のような、ステキな映画ですよ。恋人同士で見たらいいんじゃなくて?ぐふふ〜。