うたたねシアター

「スクール・オブ・ロック」(2004/05/20 テーマ:センチメンタル)

センチメンタルをテーマに私が選ぶのは、スクール・オブ・ロックという映画。リーゼント群が登場するような不良映画(この私のイメージもどうかと思うが)かと思いきや、とんでもない。ロックコンテストで優勝したいのに突如バンドを首になったうえに勿論社会にも不適合な男が、ひょんなことで小学校の先生になりすまし、こともあろうか、自分のクラスの児童と無理矢理バンドを結成し、コンテストにも出場しちゃうという学園ハートフルドラマです。秀才の子供達を相手に秘密裏に繰り広げられるロックの授業。これが演奏からパフォーマンス、ロックの歴史まで、この学校行きたい!思わず紀伊国屋に願書を買いに行ってしまいそうな内容なんです。子供達の上達していく様や、ロックを体験する事で個性を取り戻して行く姿は、思わず目頭が熱くなるものですね。お子さんのいらっしゃる方は、きっと我が子にオーバーラップさせることでしょう。単身の私としては、子供の頃ピアノ教室でスパルタレッスンを受けながら、なかなか左手が上手くならなくて泣きながら練習した事や、学芸会での出し物の練習の時に、下手すれば仲間外れにされがちの弱虫キャラの子がやたら素晴らしい才能を発揮して人気者になった事や...。あの頃は吸収力もすごかったし、まっすぐだったし、あぁ無邪気なあの頃に帰りたい。あんなひたむきさは、もはや持てないかも。やよいちゃん、とむらくん、わだくん、みんなどうしてるんやろうなぁ。そんなオセンチな気持ちになってはグッとくるわけです。最後のステージのシーンは思わず映画館でもスタンディングオベーション?!実際に子供達が練習をするにあたり、教師として投入されたのはジムオルーク!監督のリチャードリンクレイターはかなりのロックファンで、授業のシーンで黒板に描かれるロック相関図(これが分かりやすい!)は監督自らチョークをとったというのも、作品への愛を感じるトピックスでは?