ハイパー・リアリティ
金沢21世紀美術館に行ってきました。
3度目の訪問。やっぱり建物自体が、とても好きな美術館です。
今回の目的はロン・ミュエック。
写真では見ていたんだけど、実はあんなふうな寸法だとは知らなくてびっくりした。
ハイパー・リアリズム、これ以上ないというほどリアルな彫刻達。
ただし!大きさが半端なく大きかったり小さかったり・・・。
足の裏、かかと、爪、毛穴、しわ
どれくらいリアルかというと
その彫刻が感じているであろう感覚(温度、湿度、肌触り・・・)を感じるほど!
なるほどこれがハイパー・リアリズムというものなのか!って、勝手に解釈。
ベッドに横たわる女性を見ていたら、シーツの手触りを感じた。
もしかしたら、ついさっきまで誰かが隣にいたのかもしれない、少し寂しい暖かさも。
二人で同じ「く」の字になって寝転んで寄り添う恋人同士を見ていたら
私の太もものうしろにも、彼の太ももがあたっている優しい柔らかさを感じた。
と同時に、どの彫刻も、なんだかとても寂しい気持ちになる。
不思議な彫刻たち。
あと、ラッキーだったのは、コレクション展で、
エルネスト・ネトの「身体・宇宙船・精神」という作品が見れた事。
去年の夏にオペラシティで見て印象的だったエルネスト・ネト!
別の作品に予定外に触れることができて嬉しかった。
彼の作品は、中に入ってみないと分かんない不思議な感覚がある。
妙な空間に放り出されてざわざわするような、
逆に、大きな何かに包み込まれる安堵感のような、不思議な感覚。
久しぶりに美術館に行って思ったんだけど
やっぱり生で見ないと、その凄さって分かんないと思う。
どちらも、写真で見ていたのとは全く違う印象を受けた。
圧倒的な何か。
あー、唐突だったけど
日帰り金沢、よかったです。