うたたねシアター

「恋するマドリ」(2007/08/20 テーマ:ドラマチック)

こんなドラマチックな展開があるわけない!だけどみんな一度は空想したことあるんじゃないかな?引っ越した先でスペシャルカッコいい人と出会い恋に堕ちる...そういうの。ないない!痛いっていうな!分かってるってば。でもこんな映画見たら、妄想族の我々フラウ世代は特に「引っ越しかぁ」と遠い目になってしまうわけです。引っ越しをする芸大生ユイ役が、新垣結衣ちゃん。引っ越した先の上の階に住むカッコいい彼が松田龍平。結衣ちゃんが前に住んでいた家に、新たに引っ越してきたのが菊地凛子。偶然が重なり合って親しくなっていきつつ、微妙な三角関係になるんです。これが、絶対ないわ〜というような展開なんだけど、ただし菊地凛子の言動がリアル!で、いい女なんですよ!美人で仕事が出来て優しく口調も穏やかな大人、しかも自分が目指しているジャンルの才能もあると来たもんだ!なのに気取ってなくて、プロレスが大好きで、会場でBIGサイズのプロレスT着て大はしゃぎ!二十歳のユイからすると素敵すぎるでしょ!だけど本人は近い関係の人達からの愛を信じることが出来ないし、戸惑ってばかり。やー、二十歳の女子にはワカランよ、この感覚。色んな経験がトラウマみたいにこびりついて、妙にひねくれてしまうんですよね。子供か!でもそれが大人。なのかも。まぁ、ドラマチックな出来事なんて待ってても起こらないですよね。起こそうと思って起きるものでもないし。でも、とらえようによれば、この「大人の中ではペーペー」な世代の女子ってのは、素直になれないが為に、ややこしくなるような事をわざわざ選びがちなんですよね。その辺の感じが、本当に絶妙に菊地凛子が演じていて、いやーカッコワルいけどカッコイイですわ。その他、見どころとしては、FrancFrancがついているだけあってインテリアがかわいい!この映画のためにFrancFrancがデザインした「にっこり椅子」も欲しい♪