うたたねシアター
「ルナシー」(2007/03/20 テーマ:SECRET)
今回のテーマはシークレット。では、コレを好きな女子って、世間的にどうなんだろうか...あんまり言いたくないんだけど...な作品をひとつ。それは、とある精神病院が舞台のチェコ映画「ルナシー」。監督は奇才、ヤン・シュヴァンクマイエル。チェコ映画って言ったら可愛いものをイメージするであろうカフェ系の女子のみなさんには申し訳ないのだが、あたくしに言わせれば、チェコっていうと、シュールでグロテスクで、でもなんだか怖くない、例えば「オテサーネク」なんかがパッと浮かぶ、今ふうに言うと「キモ可愛い」もんが好きなんですよーだ。こんな女子、どうせモテないでしょうが、いいんですよーだ。ホラー映画を絶対に見ない私ですが、これは有りなんです。余計に可愛げがないですかね?グロテスクって言っても、リアルじゃないんですよね。人形アニメを使っていて、音楽もかわいらしいんです。ただ効果音が生々しいかも?動く物がモノだけにNGな人もいるのかも?実写のところはハッキリ言って、ファンタジー映画よりファンタジーですよ。そんでもってテーマが狂気じみてるんですね。哲学的ホラーです。私たちは子供の頃「健全な精神は健全な肉体に宿る」といわれ、体育の時間に走ったり投げたりしていたわけですが、この映画の中でも「精神と肉体のバランス」を保つことが大切だと語られます。心が病んでいるのは、心に比べて体が丈夫すぎるのだ。体も弱くなればバランスがとれて、心の病が治るのだ。ふーん、そんなもんかなぁ...って!ちょっと待って!なんか違うくない?なんで精神が弱ってるからって肉体をも痛めつけて弱らせるのよぉ〜??哲学と屁理屈の境界線ってどこにあるのぉおお??うわ〜〜。どこでスリ替わったんだろ?あれー?なんて言ってる間もなく、異様な世界に巻き込まれてしまいます。待っているのは予想に違わず絶望的な結末...。のーん!大丈夫、私そんなに難しい子じゃないです!ちゃんとクルテクの可愛さだって共感できますから!