うたたねシアター
「チャーリーとチョコレート工場」(2005/09/20 テーマ:センチメンタル)
「チョコレート工場の秘密」が映画になりました!ってだけでセンチになっちゃう人もいるでしょうね。だって世界中の子供に愛され続けるロングベストセラーなのですから。しかもね、監督はティムバートン!主人公の天才的チョコレート発明家ウォンカを演じるのはジョニーデップ!!そのウォンカさんは、とても純粋で良い子なチャーリーに触れて、蓋をしていた子供の頃の記憶を思い出しては、おセンチになって表情が曇るのです。まぁしかし、ティムバートン×ジョニーデップですから、本当にドリーミー、メルヘン、ファンタジー!そしてもちろんちょっぴりシニカル。さらにやっぱり、ウォンカさんのチョコレート工場の中はまるでおとぎの国。チョコレートの川・滝、カラフルなキャンディの木、砂糖菓子の船!ナッツの皮を剥く作業をしている大勢のリス達。淡い水色の丸く広い部屋で輪になって、茶色のリスがひたすらナッツをトントンットントンッと叩いて選別しているさまの可愛らしい事!良い音がしない時は首を傾げてポイッ!色合わせも最高!北欧万歳な感じです。大道具・小道具・衣装全てがいちいちとっても可愛いのです。また工場で働くウンパルンパの摩訶不思議な歌とダンス。クスっと笑いながらもどこか笑えないブラックユーモア。様々なチャーミングなビジュアルに目を見張り、おいしそうなお菓子にツバをのみつつも、ちょっとずつ提示される大切なこと。そして最後にはホロリ。これぞティムバートン作品の醍醐味ですね。ビートルジュース以来のファンにはたまりません。「家族」という言葉自体が悪寒が走る、というウォンカさんの冷淡だけど無邪気な感じ。あぁなんか大人ってこういうモノかもなぁと思います。ちょっと自分にも通じるところがあったりして自己嫌悪になりそう。またチャーリーとおじいちゃんが良い人でね、それでもさらに自分の黒さをまざまざと思い知らされるんですよ。あたしは絶対この工場からは無事出られないな。あーへこむ。