回帰するブラジル
フォトジャーナリストの渋谷敦志さんにお会いした。
「回帰するブラジル」という初めての写真集を出されて、その記念の個展がdigmeであった。
渋谷さんの存在を知ったのは「ファインダー越しの3.11」の時。ゴッチの「THE FUTURE TIMES」にも写真や文章を寄稿されているので、そこで渋谷さんの活動について知っているという方も多いかなと思います。
私はフォトジャーナリストの方とお話しするのが初めてだったのですが、いや本当に面白い!
実際にそこにいて感じた主観的な話。ガイドブックや教科書ではない、渋谷さんが話すからこその臨場感。説得力。もしかしたらブラジルに行ったら誰もが感じる事なのかもしれないけど、渋谷さんが話してくれる意味って大いにある。渋谷さんと会話した1時間ほどは鮮烈だったので、数日後みた映画「ストリートオーケストラ」にどーんとショックを受けた。ブラジルのスラムで生まれた交響楽団の実話を元にした映画です。
行ってみたいところが増えた。ブラジル行ってみたいなぁ。リオ、バイーア、アマゾン。
行ける気が全然しないんだけど。フォトジャーナリストという人たちって、とっても必要な仕事だなぁ。一生行けないようなところの情報を、こんなに行きたくなるほど臨場感たっぷりに伝えてくれる仕事なのだな!もっと怖い類の人たちなのかと思っていた。
モノクロのフィルムで撮影されたブラジルのいろんな顔を見て、渋谷さんの話を聞いていたら「サウダージ」ってなんなのか、また知りたくなった。サウダージって実感として意味が捉えられない外国語ナンバー1だと、ずっと思っている。渋谷さんは時々、自分の中でブラジル不足を感じるのだそうだ。ブラジルに帰りたくなるそうだ。その時にブラジルを思って感じる気持ちがサウダージなのかな。
とにかく渋谷さんの写真と、渋谷さんの語り口がとっても楽しいのだ。渋谷さんの文章も好きだ。
オチなんてないまま終わろう。