ぶつぶつ日記

フィッシュマンズと私


映画見た?ネタバレとかなんとか、色々あるけど、誰がこう言ってたって内容を聞いても(思い切ったことを言うと)ガッカリしなくていいと思う。それよりも、もしかしたら、その言葉が出るまでの考えている「間」が物語るものこそ、この映画の肝のようにも思う。あれがあるから、語られたことが意図した通りに伝わる気がする。そして舞台挨拶で茂木さんが言ってた、本人が生の声で話しているっていうことに意味がある、ということ。それもここに繋がるかもだ。

植田さんが言ってた「売れる」ということについての佐藤さんの言葉。いつからか私がガレージをやる上で考えていることと同じで嬉しかった。私たち間違えてない。時代が変わって、余計にその思いが強まってる。届くべき人のミュージックライブラリーにちゃんと並ぶように力添えをするのが私たちの仕事だ。

後追い組にとっては神格化してしまいがちだけど、フィッシュマンズは佐藤さんは特別な人じゃないんだって。もちろん才能あふれる人だけど、みんなと同じように楽しんだり苦しんだりしてる人間なんだって確かめさせてくれる。バンドマンだったんだね、きっと。
見る人もだけど、何より、インタビューを受けた人たちにとって、いま改めて佐藤さんに真正面から向き合うことになって、それは辛いことでもあっただろうな。ただ、もしかしたら、それによって、つっかえていた何かが取れたり、ラクになっていたり、しているんじゃないかなと思ったりもして。そうなっていたらいいなと思う。昇華されていたり、その入り口に立てていたりしたらいいなと、余計なお世話かもしれないけど思う。触れたくない過去なんて人生に無い方がいいもの。映画に関わった全ての人を抱きしめたい気持ちだ。お互いの気落ちを想像し合って埋めることも素晴らしいし必要なことだけど、言葉にすることが結果的に良い作用を生むこともある。ステージ上の結束がさらに次の次元に進んだのではないかな。次のライブが早く観たくなった。

きっと100人いたら100のフィッシュマンズとフィッシュマンズの音楽との関わり方があると思うから、100の感想があると思う。音楽が暮らしに人生に影響を与えて、自分のものになっていくように、この映画もきっとそれぞれの人生に組み込まれていくんだと思う。フィッシュマンズの生き方から何を感じ取って、自分に活かすのか。そして、この映画をどんな気持ちで作っただろうかと想像すると、気絶してしまいそうなほど、苦しい。
ただ、今のフィッシュマンズの活動の理由がわかったし、映画前と映画後では、違う聴こえ方がするのは確かで、後追い組からすると、知れて良かったということが多くて、製作してもらえて良かった。クラファン参加して良かった。

まだ映画館では観れていないので、早くみたい。全然感想が上手くまとめられない。まだまだ、いろんな気持ちが湧いてくる。どうしよう。

MGでの特集。観たアーティストからコメントもらってます。タイムフリーでぜひ。バンドって生き物だ。同じ瞬間は2度とないんだ。