ceroツアーファイナルと会津漆器と(2016.12.11)
アルバムをリリースしてのツアーとかじゃなかったこともあって、あんな曲こんな曲が新しい座組みで新しいアレンジで、今のceroに更新された形で、ガンガン見せつけられたライブだった。
まるでNYにいるのかと思うようなオープニング。都会的で今の装いだけど、連綿と繋がれて演奏されてきたリズム感、音の重なり。複数のリズムの刻み方が重なり合って生み出される難解そうなムード。その中から自由に見つける自分の心地よい拍子の取り方。ブラックミュージックもブラジル音楽もアフリカンも、遡ればきっとそこには「踊る」というという行為があって、抑圧から解放されるための踊り、神に訴えかけるための踊り・・・。とにかくきっと自然に体が動く、フィジカルな音楽なのだと思う。
ceroのすごいところは、そういうあれこれを、2016年の日本の普段着として着こなしてるところ。シングル「街の報せ」がリリースになったけど、いつだってceroは今の街の風景を奏でていると思う。古くは、はっぴいえんど、サニーデイサービス、小沢健二が私に見せてくれたのと同じで、その時のサウンドで表現される「今」の街の空気。
「ロープウェー」のフワフワを引きずった「Orphans」が夢ぽくて良かったなぁ。現実逃避。冨田ラボの「ふたりは空気の底に」が続けて聴きたい。「Elephant Ghost」もやっぱりたまらん。「FALLIN'」はロマンチックで泣きそうになった。アンコールの「Contemporary Tokyo Cruise」での大団円まで、あっという間だった。これは本当に凄いライブを見たぞ。日本語の歌の可能性を感じる。興奮がおさまらない。
ceroは今年どんな音を聴いていたのか・・・12/13火24:00〜のMIDNIGHT GARAGE「2016マイプレイリスト」でインタビューです。すんごい納得いきますよ。ぜひ。
「今」にアップデートするって、やっぱりとても大切なことで。
先日、会津若松で会津漆器のプロダクト「nodate-mug」に出会いました。
あなたはアウトドアで、どんなマグを使っていますか?私はアルミと土に還る素材のものと2つ持ってます。このnodate-mugは会津漆器のマグなんです。漆器って、いわゆる高価で大事な時にだけ使う器ではないでしょうか?なのですが!自然の中で遊ぶ時は、自然の抗菌作用もある、木から生まれた漆を使った漆器が実はピッタリなんですよね。口当たりもナチュラルで、軽いし。デザインもアウトドアに合うように。
最高だなぁと思ったんです。プロダクトも、生み出したデザイナーさんも。詳しいお話は、またBEAT EXPO新年の新コーナー「DIG OUT TOHOKU」と「土井印」で。
そうそう。それと、この取材旅、とても楽しかった。共通言語を持ってる仲間って、いきなり思えるような同じグルーヴのクルーで。また何かを一緒に生み出す機会があればいいな。