たき火とイノシシと白菜と
たき火をしているように見えるでしょうが、
これ「地中蒸し」の最中なんです。
初めて聴く言葉ですよね、きっと。私もつい最近教えてもらいました。
淡路島某所で行われる「地中蒸し」に連れて行ってもらったのは、
2月のとてもとても寒いある日。
穴を掘りますよ。
石を並べますよ。
上でたき火をします。すると、石はカチンカチンに熱くなるんです。
そこで少し掘り起こして紙に包んだ食材を置いて、熱い石で蓋をします。
石と石の間で、石の持つ熱によって蒸すわけです。
2時間くらいかなぁ。いや分かんないなぁ。放置したのち、上においた石をどけると、
ほら、この蒸気!すごーいと歓声が!蒸し上がってますよ!!
この日はイノシシ!流行りのジビエですな。
塩こしょうしただけなのに、臭みもなくって、噛むほどに味わいがあって、
食べ応えのあるお肉でした。
「動物の肉を喰らっている」という実感がしっかり持てて、
命をもらって力が湧いてくるような野性味ある感覚が残りました。
イノシシに、焼いた八朔、マスタード、菜の花をのせて。
石を熱している間に、畑に野菜を貰いにいったり、
手に入ったもので、料理人さまがサラダとドレッシングを作ってくださったり、
フランス料理のシェフさまが、スープを作ってくださったり、
なんだか、ほんとに夢のような幸せな食事でした。
とれたての野菜って、本当においしい。
薄黄色の人参がポリポリかじると美味しかった。
私の大好物の白菜も生でムシャムシャ、芯が特に甘くて最高でした。
調理せず、そのままが一番おいしいなんて、贅沢ですよね。
なによりやっぱり初めて体験させてもらった地中蒸し、原始的で面白かったなー。
だって最後は石をよけて、穴を土で埋めて終わるんですよ。
何もなかったことにしちゃう。元通り。
石の熱でイノシシを調理して食べたのに!
なにこれ、不思議な感覚。
石が熱くなるのを待つ間、火にあたりながら、
初めてあった方々とほのぼのトークするのも、すごくいい時間でした。
なんだか、もう全部がアナログで刺激的でした。
地中蒸しも、おしゃべりも、野菜のくだりも。
また参加したいな、地中蒸し。次は私もちょっとは働けるはず。
みなさま、お邪魔いたしました。輪にいれてくださって、ありがとうございました。
またご一緒したいです。