ぶつぶつ日記

考える自由

『かぞくのくに』という映画を最近試写会で見せてもらいました。

その中で「考える」という行為についての重大なシーン(と私が思ったシーン)がある。
国民に考える権利が無い国があるらしい。
考えると気が変になりそうな、トップダウンが日常な国。
ラクになるには考えないこと、指示をそのまま鵜呑みにして従うこと。
考えて選ぶ自由があるのなら、いっぱい考えるべきだ。
そして自分で選んで、どこへでもどんどん出かけるべきだ。と。




ここ最近は、考えなければならないことが山積みだ。
みなさんそうでしょう?そうあってほしい。
でも、考えても考えてもどうにもならなくて、
考えれば考えるほど、知れば知るほど怖くなる。不安になる。
どうしたらいいのか分からない。

油断したら思考停止してしまいそうな自分がいます。
それだけはダメだと思うのです。
なので、昨夜、アジカンゴッチ君が編集長を勤める「The Future Times」
トークイベントに行ってきました。
チケットは完売していたのだけど、ちょっと遅れて行ってみたら、
当日無断キャンセルがあったみたい。その浮いたチケットを買わせてもらった。


実際に3.11の被災地で撮影された報道写真の展示と、
撮影したジャーナリストの方とゴッチくんのトークセッション。
実は自分の故郷で、家族をなくされたそうです。
そんな人の気持ちなんて、想像はできても到底分かりっこない。
「人の立場にたって、自分のこととして痛みを感じる」なんて
言葉にするほど、実際には簡単なことではない。
だけど、少しでも自分のそばにあることなのだと想像するために、
「直接、話をきく」ということで、なんとなく近い存在に感じたら、
自分の近くで起きている出来事なのだと、実感できる。
前より少しだけ「自分のことだと思って」みることができるかもしれない。

本も買ってきた。今読んでいるところ。



「何か未来へ希望を抱ける要素を見ているから、こういう新聞を作っているんでしょう?」
というような問いに、彼は「半分、意地みたいなとこもあります」と言ってた。
「人間を信用出来ないドライで黒い部分、恐ろしいほどドライな部分も、自分の中にある」とも。

私は、彼の正直なその言葉にこそ、希望のようなものを感じました。
どうにもならないかもしれないけど、でも知って感じて考えることをやめてなるものか。
未来のために、自分のために、家族のために、もう知らないふりも出来ないのだ。
むやみに不安になっても仕方ない。

私は自分が思考停止してしまうのが怖い。
何においても。社会のことだけじゃなく、自分自身のこれからについても。



20120603_01.jpg


20120603_02.jpg

その通りだと思う。クリックで大きく表示されます(別ウィンドウ)



そんなこんなで、
たぶん、今年のマスターピースになると思う曲たちがある。


アナログフィッシュ「抱きしめて」



永野亮「つながるのうた」



それから、見つけられなかったんだけど
andymori「愛してやまない音楽を」にも1票。





2009年、七尾旅人×やけのはら『Rollin' Rollin'』と
クラムボン feat. THA BLUE HERB『あかり from HERE』 に救われたように。
今年は、この3曲に私は助けてもらうでしょう。


せっかくなので。こちらも貼っとこう。