ぶつぶつ日記

想う壺音泉から、もう3日

FM802 MIDNIGHT GARAGE 10th ANNIVERSARY 想う壺音泉』が、
6/19日、無事に終了しました。
「雨の」→「晴れの」→「晴れて欲しい」大阪城音楽堂と場所変更をしつつ、
フタを開けてみると「ほぼ雨じゃなかった」野音でした。
たくさんの方にご来場いただきました。どうもありがとうございました。

「楽しかったです、有難う」という内容の感想もたくさんいただいています。とても有り難いです。
でも、楽しませてくれたのは、出演してくれたアーティストのみなさんです。
楽しかった〜と思ったなら、それは是非とも彼らに言ってあげてください。
そして、どうぞ彼らのCDを聴いてみて下さい。ライブに行ってみてください。
きっともっと楽しいはずです!
そして今週と来週のFM802ミッドナイトガレージ「haco.LIVE FOR LIFE」にて
ライブ音源をオンエアしますので、どうぞお楽しみに!
感想などもリクエストフォームでお待ちしています。
(24時間オープン、必ず番組名を確かめて下さいね


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しかし、手前味噌ながら、なかなかに良いイベントだったのではないでしょうか?
番組の「こだわりを持った雑多感」をそこはかとなく感じていただけたのではないかと。
番組との関係が長い短いに関係なく、我々が惚れ込んでいるアーティストばかりです。
そして言うまでもなく、どのアーティストも本当に素敵なステージを見せてくれました。

1番風呂のビートモーターズ
ステージに上がる前に掛け湯...頭から水をかぶるというパフォーマンス!
いつだったか、気合いをいれるため(?)バックステージで水をかぶってから登場したものの、
伝わりづらかったという反省を活かしたらしいのですが...。
ひとまず、今回イチバンの若手ということで、体をはりつつ、
いつもどおり勢いがあって、痛快でギンギンで、かっこいいのになんだか可愛らしくて。
最後は正面から聴かせてくれるタイプの新曲で、新しい一面も見せてくれました。

続いてアナログフィッシュ
いきなり「TEXAS」から始まるなんて、カッコいいじゃないですか。
下岡くんボーカルの個人的なサイズにちゃんとリサイズされた社会派の曲と
佐々木くんボーカルの訳も無く安心させてもらえる明るさのある曲。
3人のハーモニーも魅力で、可愛らしいバンドだって思ってたんだけど、
いつのまにか「貫禄」さえ感じるバンドになったんだなぁって思いました。
そりゃそうか、色々あったもんなぁ。

ここまでは「バンドって1つの生き物みたいだなぁ」をお楽しみいただきましたが、
このあと、ちょっと雰囲気がかわりました。
3番風呂はペリドッツ
ペリ兄なんてヘンテコな呼び方が定着してしまってごめんなさい。
久々のペリドッツ。始まる前に少し雲行きが怪しくなったのだけど、歌い始めると、スッと止んだ。
浄化作用か何かがあるみたいに、歌声が響いてやっぱりすごく気持ちよかった。
ライブハウスもいいけれど、私はやっぱり野外のペリドッツが好きだ。
そしてバンドスタイルが、広がりがあって好きです。


そして4番目は星野源
新体制の星野源バンドは、なんとも軽快で転がるようで愉快でした。
「穴を掘る」なんて特に。
もちろん星野くんの歌をじっくり味わえましたが、
なんといいますか、とってもエモーショナルでしたよね?
ほっこりさせてもらうつもりで居たら、エモかった!
あんな星野くんの歌は初めて聴いたように思います。
ソロツアーの時のバンドでのステージも、安心感のようなものがあって良かったですが、
個人的な好みでいうと、今回のソワソワ浮き足だってるような感じも、とても好きです。
(もちろん雰囲気の例えであって、すごい実力派のミュージシャン揃いですよ。)


続いてLOSTAGEで、場面転換。起承転結の転。
ほんわかしていた空気が、一気にクールに引き締まりました。
ハリネズミみたいに殺気立っていました。
低音が足下から体を這い上がってくるし、
かまいたちみたいな切れ味のギターと歌声が襲ってくる。
でもダイナミックでズバーッと大胆に大きな刷毛でペンキを塗るみたいな、気持ち良さもありました。
純粋で不器用で正直なMCを挟んでの後半、より一層剝き出しでカッコ良かったと思いませんか?
たぶんイベントの趣旨などを考えてくれて、言わないでおこうと思ってたんだろうけど、
私は言ってしまえばいいって、前半の演奏を聴いていて思いました。
いいステージでした。
(カットされたNEVERLAND、ホントはすごく聴きたかった...)


そんなLOSTAGEを受けて登場したのはキングブラザーズ
大きなステージの真ん中に、びっくりするくらいにギュッとくっついてセットされた機材。
そのものすごい密度は、そのままステージの外へ溢れ出して、
野外だから開放感があるはずなのに、なんだか全てを飲み込んでいくようでした。
いつもながらクレイジーかつ、説得力のあるマーヤさんのMC。
マーヤさんの言葉は嘘がない。
時々なにを言ってるのか、メンバー曰く「文字化け」な時もあるのだけど、
それでも、その言葉はいつも本人にとっては嘘も飾りも無い心の底からの叫びなんだと思う。
キングブラザーズはきっと何かうっとおしい物を壊してくれそうな気がする。


そして最後はbonobos
このイベントを決めた時に、まず思い浮かんだのは、絶対にラストはbonobosで、ってことでした。
ほぼ、ずっと一緒に歩いてきたと言っても過言ではないと思うから。
bonobosはいつも番組にとって1番近いところにいて、
手のひらサイズの、手を伸ばせば届きそうな、そういう幸せを歌ってくれてきた。
メンバー3人にホーン2人っていう、新しい布陣でのステージ。
ホーンの華やかさ賑やかさが、bonobosにはやっぱりとても似合う。
「グレープフルーツムーン」はリクエストしたんです。そんなんルール違反かなぁと思いつつも。
中央大通りが出てくる大阪のうた。すごく好きな曲なのに、あまりやってくれないから。
しかもハッピーにして欲しいともお願いしたら、ホントに大団円にしてくれちゃった。
会場にいた全員が、来た時よりもちょっとだけ幸せになって、1日を締めくくれたのではないかしら?



個人的な感想文をダラダラと書いてみました。
セットリストやライブ写真は、また追って、どこかでご紹介できるかなぁと思います。



さてさて。
番組スタッフも清水音泉さんも、おつかれさまでした!
転換中のBGMの狭間に流れたコメントや、最後のマーキーさんwithくす玉や、
出演者のみなさんからのメッセージ色紙。
私は何も知らなかったことばかりで、本当にびっくりしました。ありがとうございました。

といいますか、
企画、運営、出演、宣伝、色々なことで関わってくださったみなさん、
来て下さったみなさん、本当にありがとうございました。
さらに言うと、
ソニックを卒業して10年の間、人見知りするしバカ正直でおせっかいで面倒くさい性格の私を、
リスナーのみなさんはもちろんですが、
ミュージシャンを始め、色々な仕事の方が関わって助けて下さったから、今日があります。
また尊敬できる先輩方にも、私は恵まれています。
本当に感謝しています。ありきたりな言葉だけれど、本当に、どうも有難う御座います。
この感謝の気持ちを、これからの仕事で返して行かなくてはと思います。
自分の仕事に「先輩になる」ということも、
そろそろ含まれてきているのだと、この頃思ったりもします。
まだまだ若手のつもりが、10年たったら、そんなのは甘えでしかないかもしれません。
先輩になる余裕と度胸を、そろそろ身につけなくてはいけないのかもしれません。
先輩になるつもりが掌をかえされたこともあるのですが、それは私の先輩力不足なんでしょう。
先輩初心者です。全然ひよっこです。


この先、どうなっていくか分かりませんが、柔軟にやっていきたいです。
ひとまず、10周年イヤーはまだ続きます。どうぞよろしくお願いします。


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そして、ここからは余談になるのですが...。
自分は好きじゃないなと思う音楽も、誰かにとっては、きっと素敵な音楽です。
素晴らしい下らないというのは、単に個人的な好き嫌いの問題だと思います。
絶対的なものじゃない。誰かが決める物でもない。個人的な感覚、好き嫌いだけ。
好き嫌いは私にもある。誰にだってあって当然です。
ただ、自分は好きじゃないなと思う音楽も、誰かにとっては、きっと素敵な音楽です。
そして、それを作るために、アーティストは一生懸命働いているのです。
時給いくらかでアルバイトしたり、月給いくらか+果てしないサービス残業で働いたりするのと同じです。
だから丁寧に向かい合ってあげたいと思います。
それを今一度ここに書くのは、きっと私もそれを忘れてしまう時があるからです。
さらには、ミュージシャンに限った事ではなく、
どんな仕事をしている人に対しても、しっかり敬意を払わなくちゃいけないのに、
うっかりしてしまうことがあるからです。自戒です。




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やー、しかし、なんともいえない存在感ですね、この人。ずるい。

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そんなこんなで、びっくりするような事が全くできなかったり、
同じ失敗ばかりしてしまったりの私ですが、
どうぞこれからも、よろしくおねがいします。