うたたねシアター

「シャカリキ!」(2008/10/20 テーマ:HUMAN)

役柄に自分を近づける人もいれば、役柄のほうがその人に乗り移ったようになる人もいる。というような事を美輪明宏さんが言ってました。別の生物くらい役者さんの生態がわかりません。最近、遠藤雄弥くんという俳優くんと仲良くなりまして、彼はホント普通の男の子なんですよね。ワタクシあまりドラマなどを見ないもので、先日初めて彼のスイッチが切り替わってるのを見ました。「シャカリキ!」という自転車のレースがテーマの映画です。主人公のテルという高校生の役なんですけど、ガムシャラ、もとい、シャカリキに自転車に夢中になってるさまが、遠藤くんそのものなんです〜。
「シャカリキ!」の原作のコミックは、自転車乗りの皆さんにとっては、バイブルともいうべきものなのだとか。ざっくり言うと、自転車部に入部して自転車レースをやるうちに仲間のことを考え成長していくというお話です。自転車レースって、チームプレーなんですね!そういうレースがあるってこと全く知らなかったのでビックリしました。昔カーレースのF1が好きだったんですが、F1も実はとても人間臭い競技なんですよ。機械を使うけど結局操る人間の人柄がにじみ出るわけで、そういう意味でF1もこの自転車レースもなんとなく麻雀っぽいというか(笑)、人間味あふれていて良いですよね。
で、遠藤くん。この映画を見てると、遠藤君の人柄がいたるところに滲んでます。拗ねることなく、卑屈になることなく、いやみにへりくだるわけでもなく、普通に一生懸命取り組む姿勢が、気持ちいい子なんです。だから、実際にロードレースで走ってるシーンがいちばん素敵に見えました。シャカリキになってる時って、人が一番いい顔してるのかもしれませんね。たまたまこの映画では自転車がモチーフだけど、家族でもペットでも物でも趣味でも、なんにしても、愛をもって接することができる、自分をシャカリキにしてくれる、そういうもの、欲しいなぁ。