うたたねシアター

「好きだ、」(2006/03/20 テーマ:HEAVY)

「告白しなかった恋は、どこへいくんだろう」こう書かれたバレンタインのポスターの前でハッとしました。わたし、本当に言えないのです。言えずにどんどん溜め込んでしまって、どんどん重い感じになって。そしたら重いのが分かるから、余計に言えなくなって。もう最悪です。これがまた歳を重ねるにつれて、どんどん重症になっていってまして。やだ、冒頭から乙女チックに何を言ってるんでしょう、ちょっと気味悪いですよね。ケロケロ。
宮崎あおいちゃんが大好きで「好きだ、」という映画をみました。宮崎あおいちゃんと瑛太くんが主演です。お互いになんとなく言い出せずに、あまのじゃくなことをしてしまう初々しい高校生を演じているんですけど、いやー演技じゃないと思うな、あれ。川べりで放課後デートを重ねるんですけど、キュンとなるというより、照れくさくって見てられないですー。分かりすぎるんですよね。フラッシュバックしすぎるんですよね。それから17年後、30代になった2人がふとした事で再会するんですが、大人の2人を演じているのは西島秀俊と永作博美。あの日に伝えられなかったお互いの気持ちが17年の間、ずっと心の奥底に実は眠っていたのだと、気づく2人。だからといって...。大人になった2人もやっぱり歯がゆい。これはこれでズッシリとした重みをもって迫ってきます。だって、わかるもん!恋心なんて言葉自体がはずかしいし、17年もの時を越えて存在する気持ちとか有り得ないだろうって思うし、そんなこと思ってる自分もちょっとロマンチックでバカバカしくも思えるし。現実的じゃないな。でもね、でも結局思い出すのはあの人・・・いつも戻ってしまう恋ってあるんですよね。とか書いてる自分もイヤなんですけどー。こんな自分が色んな意味でキツい=ヘビーです。でもいいんじゃないかなぁ、たまには。いつも鼻で笑ってしまっている人(もちろん私)も素直になれて。そんな映画です。