うたたねシアター

「リンダリンダリンダ」(2005/08/20 テーマ:SMART)

何事もスマートなのはとても美しい。逆にがむしゃらで、ぐちゃぐちゃで、鼻水たらしちゃうくらいなのも、とっても美しいと思う。「リンダリンダリンダ」という映画を紹介します。ある女子高生達が文化祭でブルーハーツのカバーをしようとするんですが、韓国からの交換留学生がボーカルになったり、どきどき恋模様もあったりで、さぁどうなる?大騒ぎ!ってお話。この映画、音楽はジェームスイハが担当だったり、くるり岸田君らに絶賛され話題の潮音ちゃんが歌うシーンがあったり、元ブルーハーツ(現ハイロウズ)ヒロトの実の弟さんが先生役だったり、音楽ファンの目を惹く情報だらけ。さらに映画の中でブルーハーツの曲が最初に流れる時のシーン設定とか、軽音部の部室に貼ってあるポスターとか、会話に出てくるアーティスト名とか、ニヤニヤしちゃう小ネタも満載。話はというと...まぁよくある話なんだけど、でも、なんだかわかんないけど夢中で笑って楽しんで見ちゃう。それはきっと、軽音部の女子が喧嘩してる感じとか、懐かしいなぁ、あったあった、って思えるところがいっぱいあるからかな。でね、ハッとしたんだけど、「時代がかわったなぁ今の高校生が考えてる事ってワカラン!」なんてニュースとか見て世間話しがちだけど、実は私たちが高校生だった頃に感じていたことを、今の子達も感じているんじゃないかなって思ったんです。青い気持ち。しかもきっとこの青い気持ちって万国共通だと思う。世界中様々な考え方があるとしても。目の色が違っても、肌の色が違っても、信じる物が違っても、きっと青い気持ちは皆が持っているはず。それをこうして共有する・・・ほんとに交わるってことだ。ほんとの国際交流ってきっとこういうことなんだな。なんかね、そこに気づかせてくれた映画。しかも道徳映画のような押しつけ感をまったく抱かせずに、スマートに気づかせてくれた。教科書には載っていない、教室では教えてもらえないことをね。